ミラノサローネ2018年 Vol.1
こんにちは。デザイン担当のリサです。
先日、初めてミラノサローネに行って来ました!数日前に帰国したのですが、実際に行って感じた事をブログに書いていきたいと思います。
リサブレアのお客様はほとんどの方がミラノサローネをご存知かと思います。毎年4月にイタリア・ミラノにて開催される世界最大の国際家具見本市。調べてみると約50年の歴史があり、国際的な展開を初めたのは約30年前。この規模になるまで随分と時間を掛けて育ててきたのだなと改めて感心します。私自身も今まではメディアを通して知っていましたが、現地に行って自らの目で見て体験し、本当に魅力的なイベントであり、その魅力を肌で感じることができました。
ミラノは初夏で、湿気がなくカラッとしているので、日陰に入るととても心地良い天候でした。夜9時くらいまで外は明るいので、夜中になっても街中では人で賑わってました。街中にある様々な会場でデザインやアートを見て回るのですが、とっても素晴らしい作品に多く出会うことができたので少しずつご紹介させて頂きます!普段からデザインに関わってはいるものの、改めて「デザイン」について考えたのは久しぶりでした(笑)
最初に行ったのが、Super Studioにて開催されていたnendo(ネンド)の展示。日本のものづくり企業とのコラボレーションで、それぞれの持つ技術や素材を使ってnendoが可能性をデザインしていく…と言うニュアンスの展示。私たちのいつもお世話になっているタイル会社エクシィズさんもコラボ企業の1社でしたよ。
これ、なんだか分かりますか?
YKKのファスナーです。ファスナーの構造自体を再考したプラクティスが、美しい動画としてまとまっていました。説明はきっちり読んでいませんが、とにかく印象に残ったのがインスタレーションの美しさ。ファスナーが私たちが想像もしなかったような動きをしていて、まるで生き物のようでした。
このタイルは先ほど少しご紹介したエクシィズさんとの作品。岐阜・多治見に本社がある老舗タイル会社で、自社でタイルも制作しています。エクシィズさんのタイルは釉薬が特に美しく、1点ずつ表情が違うことも魅力の一つです。
今回の展示はこんな感じ。nendoの手に掛かるとユニークなプロダクトに!このタイルの面白さは何と言ってもその制作手法ではないでしょうか。タイルを形作るのは「型」と呼ばれるものでタイル一つ一つを全て同じ形状にする目的でつくられます。今回の提案は、型を使うのではなく、お団子状の土を四方から圧力を掛けて形作るという手法。
一つずつ微妙に形が違うので、タイルとして面にした時にとても有機的な印象になります。それがとっても綺麗でした。
試作品が並んでいるのも、とても躍動感があり面白いポイントでした。
今回感じたのが、グローバル基準で見たとき日本→東洋的なデザインアプローチが際立っていたこと。それって日本の中にいると中々感じることができないのだなと改めて実感。世界中のデザイナーが様々な作品を発表する中、日本的なアプローチが世界中の方々の注目を集めている事に、日本人として誇りを感じました。日本ブランドはグローバル化から取り残されていると思っていましたが、並んで入らないといけない展示はほぼ日本のブランド!
その他、Super Studio内で面白かったのはピアノのKawai。音楽と光が連動するインスタレーションが美しく多くの人が動画を撮っていましたよ。どのブランドも商品を見せるのではなく、その商品が持つ世界観を体験できるというインスタレーションでした。「モノ」ではなく「コト」をデザインしていく事の重要さを感じた数日間でした。
その極め付けが、高級なシステムキッチンには必ず組み込まれている高級オーブンのブランドMiele。今年のサローネのテーマが「キッチン」だったこともあり、様々なブランドのキッチンにこちらのMieleが入っていました。それは兎も角、Miele自体の演出に驚きました。設定された音楽と照明演出が始まり、オーブンのデモンストレーションが始まります。新機能自体は良く理解できなかったのですが、ここまでやるか?!という感じ。それほど各ブランドが、ミラノサローネをとても重要な場として捉えていることを実感。ちなみに私は観客の一人として完全にMieleのファンになってしまいましたよ 笑。
こちらでご紹介したのは、サローネのごくごく一部です。一回では書ききれないので、ゆっくりとご紹介していきますね。