ミラノサローネ2018年 Vol.2

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まだまだミラノサローネ2018年の記事は続きます!続いては、アパレルブランドのインスタレーションです。
ルイ・ビトンエルメスブルガリ。ビトンやエルメスはインテリア展開をしていますが、そのインスタレーションのレベルの高さに感動。

先ずは、ルイ・ビトンのご紹介。今回のテーマは2012年から続いている「オブジェ・ノマド」。旅をテーマにし、持ち歩ける旅道具や家具などが中心になっています。蒼々たるデザイナーとのコラボレーションにより実現した美しいオブジェが展示されており、昨年度の作品も一部展示されていました。その展示会場はパラッツォ・ボッコーニ。イタリアらしい歴史的な邸宅で、現在では美術館として利用されているようです。サローネでは本会場の他に、ミラノ市内の至るところが展示会場となっていますが、その最大の魅力は建物。贅沢な石造りの建物、装飾的な建具や美しい宗教画が描かれている邸宅に家具がレイアウトされており、建物と作品がそのインスタレーションにより見事に調和しており、今まで見た事のないような世界観に圧倒されます。

こちらが展示会場の様子。会場を彩るのは、1991年に創業したスイスを拠点に活動するアトリエ・オイ
レザーカットの美しさやゴールドの留め具、モノグラムのモチーフがフラワーとして表現されており、ルイ・ビトンが凝縮したような美しい作品でした、

 

そして、私の大好きなデザイナーであるパトリシア・ウルキロアの作品。絶妙な色の配色、様々な形状のレザーを組み合わせてつくられたボール。厚みのあるレザーの切り口にもアクセントカラーが配色されており、レザーの有機的な曲線が美しくデザインされているウルキロアの作品は、見ていて溜息が出てしまいます。

こちらは昨年の吉岡徳仁の作品。シンプルな4枚の曲面が重なって完成するこのスツール、とても日本的な美しさを感じました。
吉岡徳仁さんを知ったのは、私が学生時代だった頃です。ハニカムチェアを初めて見た時に感動したときと同様、透明感のある徳仁さんのデザインを見て再び感動いたしました。

続いてエルメスのインスタレーション。巨大な会場に、エルメスらしいビビットな色彩のタイルの壁でそれぞれの空間が仕切られていました。エルメスのアートディレクターであるCharlotte Macaux Perelmanが空間デザインを手がけ、”New dinner service”を表現するインテリア生地や花器を展示。下の写真のピントが合ってませんが、ハンドメイドのような1点ずつ微妙に違う色・形状のタイルの壁が照明によって照らされて美しく、何だか街中にいるような気分でした。

生地は…. さすがエルメス!フェルトの様な厚手の生地に、パッチワークや刺繍や施されております。デザインは民族的なモチーフを再解釈した様な幾何学的なものが多く、エルメスのイメージを良い意味で裏切られました。

私は仕事柄、生地を取り扱っておりますので、どうしても生地に目が行ってしまいます。上の生地を近くで見ると….「!」刺繍とパッチワーク、プリントが折り重なっていました。こんな贅沢で美しい生地はここでしか見る事が出来ませんよね。

エルメスのインスタレーションは”New dinner service”の元、カフェが併設されており無料でお客様にドリンクとクッキーが提供されていました。写真撮影を忘れましたが、ドリンクも美味しくカトラリーもきっちりデザインされたもので出してくれましたよ。不特定多数に対しても手を抜かない姿勢に感動。

そして、最後はブルガリ。(HPにムービー有り)

美を深く理解するための唯一の方法は、それを受け入れ、覆し、さらに非凡なものへと変容させることです。

上記は、ブルガリのミラノサローネ用公式プレスリリースより。
ブランドが「美」について真剣にアプローチしていることが理解できます。ブルガリの大切な要素である「素材・モジュール性・カラー」をテーマとした3つの空間が数名のデザイナーや建築家、アーティストによって展開されていました。

革新的な素材とプレシャスな素材との組み合わせにおける先駆者であり、プレタポルテジュエリーにおけるモジュール性の考案者である、カラーの達人、ローマのハイジュエラー、ブルガリは常にデザインのルールに挑み、美的基準に従うのではなく再考してきました。
迷宮を描いたようなインスタレーションは来場者を抽象的な宇宙へと迎え入れます。そこでは芸術とデザインにおけるブルガリの本質をつかむために、知っていることをすべて放棄せざるを得ません。ルールを作り変えるために脱構築するのです。

この記事は後から探し出したもので、事前知識は全く無かったのですが、この言葉通りの体験をしてきました。既成概念を完全に裏切られたこの感覚は特別なもので、どうやって言葉に表すことができるのだろう…とぼんやり考えていたのですが、全て計算された体験だったと知り驚きました。先ずは迷宮の様な空間を歩いて進んでいきます。

この空間だけか…と半ば飽きていたのですが、地下へ入ると全く違った空間に突入。しかも宗教的な鐘の様な音楽が聞こえてきます。
その地下空間は扉を開けると広がっており、突如自分の想像していた空間(モノクロの世界)とは違う空間に入ることにより、唖然としてしまいました。最初にあった説明通り「ルールを作り変えるために脱構築する」。

そして、この空間を抜けると、また不思議なことが起こりました。
先ほど入り口で聞いていた宗教的な鐘の音の正体が判明。これはもう言葉で表現できないので動画でお楽しみ下さい。まるで万華鏡の中に入ってしまった様な今まで体験したことのない様な感覚。

 

あまり動画が上手く撮れておらず申し訳無いです。
今回のミラノサローネで強烈に感じたのが、ブランドのビジョン、デザイン哲学の重要性です。欧米へ毎回行くたびに痛感しますが…. 常に目の前の仕事に追われていると、芯の部分を見失ってしまいます。なんだか、私たちの次へのステップが見えてきた気がします。

そんな事を感じながら、歩き続けたミラノサローネ2018年。まだご報告は続きますよー!

 

 

 

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